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高橋 裕也*; 富樫 秀晃*; 加藤 篤*; 朝岡 秀人; 今野 篤史*; 末光 眞希*
no journal, ,
さらなるデバイスの高速化及び高集積化の観点から、Si(110)面が次世代CMOSテクノロジーの活性面として注目を集めている。Si(110)清浄表面は162再配列構造を示すことが知られているが、同表面を再現性よく実現する手段はいまだ確立されていない。今回われわれはSi(110)表面上の162再配列比率がどのような熱処理温度依存性を示すかをSTM観察により調べた。その結果Si(110)清浄表面においては、700C付近で11と162の構造遷移が発生し始め、600C650Cで10分間熱処理をすることで、ほぼ全域が162に再配列することを見いだした。
山本 喜久*; 富樫 秀晃*; 今野 篤史*; 加藤 篤*; 成田 克*; 末光 眞希*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆
no journal, ,
Si(110)面はデバイスのさらなる高速化・高集積化の観点から注目されているマルチゲートFETにおける活性面として重要である。われわれはSi(110)表面の高温初期酸化過程をリアルタイム放射光光電子分光により観察した。Si(110)面は酸化のごく初期に飽和値の3割程度が吸着する急速初期酸化を示した後、ラングミュア的に増加しながら飽和する。AnらはSi(110)面の162再配列構造としてペンタゴンペアと呼ばれるアドアトムクラスターを含む構造を提案している。ペンタゴンペアを構成するSi原子の数は162単位胞に含まれるSi原子の25%であり、飽和吸着量に対する初期吸着量の割合とよく符号する。両者のこの一致は、Si(110)清浄表面構造の構成要素であるペンタゴンペアが酸化初期において優先的に酸化されることを強く示唆している。